5meodmt’s blog

精神の分子と化学とメンヘラ

【完全合法】覚せい剤・麻薬カクテル市販薬「エスエスブロン錠」part1


タイトルは過激なほうがいいのかなぁと過激にしてみました…w

ブログ2本目の記事ですが、今後どのように書こうかと悩んでおります…

一つのことを説明するのにあれもこれもと無限にいろいろ書きたくなってしまう…ので最初のうちは簡単な紹介と説明でとどめておき、ある程度紹介できたころでマニアックなことを書こうと思っております。

 

さて今回はタイトルで紹介した通り「エスエスブロン錠」の紹介です。

メンヘラ界隈、薬物乱用界隈では知らない人がいないくらいの有名なものです。ブロンの乱用は1974~1975年ごろから横須賀の米軍基地周辺から始まったと言われ、1970年代末から若者の男性を中心に広がり、ブロン依存症として社会問題になり、海外の中毒の教科書に「BRON」として載るまでになりました。

私は気分が落ちていた時ほぼ毎日これを飲んでいましたね…

私が嗜好性薬物として初めて使ったドラッグになります。

下のようなパッケージになります。ドラッグストアに行くとほぼ必ず置いてあるほど身近なものですが、一人一箱の制限があり、棚に現物が置いていないところもあります。

が、普通に買えます。

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エスエスブロン錠のパッケージ

 こんなに簡単に手に入る市販薬ブロンですが、想定される使用量を越えて一気に飲むと(私は1回40錠前後でしたが常用すると耐性によりどんどん増えていきます)急にやる気がわき、今まで手つかずだった家事や勉強などの作業がバリバリこなせたり、ふんわりとした温かい幸福感を感じ、気持ちよくなったりします。

死ぬほど勉強のやる気が起きない時に私は飲んでいました。

勉強に対する意欲が無限にわいてきて、ものすごいスピードで勉強できました。

これはブロンの成分にdl-メチルエフェドリンが含まれ、これが弱い覚せい剤として作用するためです。これは、カフェインが弱い覚醒効果を持つ、のようなレベルの話ではなく、構造的に本物のあの覚せい剤の弱いバージョンであるからです(詳しい解説は長くなるので別記事でします)。

また、この作用と並行して、多幸感(非常に強い幸福感、満足感)を感じます。

これは、ブロンの成分であるジヒドロコデインの作用によります。実はこのジヒドロコデインも麻薬であるかの有名なモルヒネやヘロインといったオピオイド系の成分なのです(ここも詳しい解説は長くなるので別記事でします)。モルヒネの弱いバージョンと考えてください。

 

嗜好性ドラッグはアッパー系(気分上げる系)、ダウナー系(落ち着いた気分になる系)、サイケデリック(幻覚バリバリ系)の3つに分けられますが、ドラッグの世界では、アッパー系であるコカインとダウナー系のヘロインを混ぜて使ったり、メトカチノンと麻薬のカクテルのような「スピードボール」という使用方法があり、乱用されてきました。

ブロンはまさにこのタイプであり、「プチスピードボール」と呼ばれることがあります。

このようにアッパー系とダウナー系を同時摂取しても打ち消しあったりせず、アッパーとダウナーを両方楽しめるのは、それぞれの作用が別々の機序であるからです。(この辺も別記事で解説します)

 

脱線しましたが、覚せい剤や麻薬と同じようにもちろんいい効果だけで終わるはずはありません。この後に襲う離脱症状は常習者にとっては厳しいものです。

メチルエフェドリンの効果でシャキシャキ行動できた昨日までの意欲は嘘のように消え、頭が空っぽになり何もやる気がなくなります。忘れていた疲れが一気に押し寄せ眠くて眠くて仕方がありません。

またジヒドロコデインで感じていたあの暖かい幸せは当然消え失せ、体の節々の痛みへと変化します。

離脱症状が出ると、ベッドから起き上がることができません。そこで動くためだったり、苦しい痛みから逃れるためにまたブロンを飲んでしまうのです。

 

覚せい剤や麻薬と聞くと普通の人は「そもそも何処でどうやって手に入れるの?」と思うでしょうし精神作用のある物質は遠い世界の無縁の話に聞こえるかもしれませんがこんな近くに似たものが存在しているのです。

 

今回の記事は簡単な紹介のみでしたが次回からはこれらの物質の作用の秘密や構造について少しだけ詳しく紹介していきます。